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これで安心!新人さんのためのPMTCチェックリスト

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PMTCとは?

PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)は、歯科医師や歯科衛生士が専門器具を使って行う歯面清掃のことです。
日常の歯磨きではどうしても落としきれないバイオフィルム(細菌の膜)や歯石、ステイン(着色汚れ)を、専用の器械やペーストで安全かつ効率的に除去します。


日常のブラッシングとの違い

  • 歯磨きでは届かない細部まで清掃
     歯と歯の間や歯肉縁下など、歯ブラシの毛先が届きにくい部位までアプローチ可能。
  • バイオフィルムを完全除去
     バイオフィルムは水やうがいでは落ちず、専用器具による機械的除去が必要。
  • 歯面をツルツルに研磨
     研磨後はプラークがつきにくく、虫歯や歯周病予防に効果的。

PMTCの主な目的

  1. 虫歯予防
     バイオフィルムやプラークを除去し、細菌の温床をなくします。
  2. 歯周病予防
     歯肉縁下の細菌を減らし、炎症の再発を防止します。
  3. 口臭改善
     原因菌や汚れを減らすことで、口臭の軽減につながります。
  4. 審美性の向上
     着色やくすみを取り、自然な歯の白さを取り戻します。

施術の対象とタイミング

  • 健康な歯や歯周組織を持つ人
  • 矯正治療中の患者
  • インプラントやブリッジをしている患者
  • 年に3〜4回(3〜4か月ごと)が目安

💡 ポイント
PMTCは治療ではなく予防ケアの一環なので、痛みが少なく、リラックスして受けられるのが特徴です。

2. 施術の流れ

施術の基本は「粗→細」の順番で行うこと。

  • 染め出し液でプラークの位置を可視化
  • 粗研磨(ステインや歯石除去後)
  • 細研磨(低速回転でやさしく全歯面を磨く)
  • 洗浄・吸引(研磨剤の残りを完全除去)
  • 必要に応じてフッ化物塗布

💡 患者さんへの声かけ例
「少しモーター音がしますが、痛みはありませんのでご安心ください。」


3. 施術中のポイント

  • 器具は軽く当てる(強く押し当てると歯面を傷つける可能性あり)
  • ペーストは少量ずつ(飛び散り防止)
  • 歯肉縁下は特にやさしくアプローチ
  • 常に患者さんの表情を観察し、不快感がないか確認

💡 コツ:カップは歯面ごとに角度を変え、「当てたら少し止める」動きを意識すると研磨ムラが減ります。


4. 施術後の対応

  • 鏡で仕上がりを確認してもらう
  • ホームケアアドバイス(磨き残しが多い部位や適切な清掃道具)
  • 記録(使用器具、部位、患者の反応)

💡 信頼度UPの一言
「今日の状態はとても良かったです。この調子でいけば次回はもっと短時間で終わりますね。」


まとめ

PMTCは、ただの歯のクリーニングではなく、患者さんの未来の健康を守る施術です。
新人時代は不安や緊張がありますが、このチェックリストを活用すれば、施術の流れとポイントを自然に身につけられます。
自信を持って施術に臨み、患者さんから「またあなたにお願いしたい」と言ってもらえる衛生士を目指しましょう。

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